出てくるセリフは、全て典型的なセリフであるからこそ安心してストーリーに身を任せ、自分はあおいタンに集中することを許してくれていたように想う。

なんたって、あのラストのしっぽでハートを交差して作ってしまった所だよ。パコダテ人の「パコ」の文字にも何故だか感じたが、段違いで“しっぽでハート”にバリバリエロティックを感じて、おじちゃん大興奮してもうた。

極めつけが彼がわざわざ湿布を貼ってしっぽを生やしちゃったのが、もう、最高。「坊や、もう既に前側に付いてるじゃん、シッポが」と下品な想像をしてしまったのを許してください、ああ神（宮崎あおい）よ。罪深きわたしめに罪を与えてください。ああぁ…。

＊

しっかし、ものすごく彼女の笑顔は完成されていて非の打ち所、悪魔が入る隙がない。[神＝宮崎あおい]としたが、これはあながち大袈裟じゃないかも。日本映画史に残る大女優になる可能性がリアルに感じられる作品だった。

ちょっと鳥肌がたった。

2003/8/5