つぐみからの、常軌を逸した行為と告白に辟易しているはずなのに、グズグズと彼女の話を聞いてやろうとする田辺誠一。それに対して、「お前が嫌いだ」「もう止めてくれ」とハッキリ言えと、優柔不断な田辺誠一を責める高橋和也。この高橋和也の思考こそ女脳に近いと、私は思う。そういえば、普段は威張っているが、いざというと強く出られないのは田辺誠一の兄もそうだ。秋野暢子や冨士真奈美の方がよほどハッキリしている。

カミングアウト一つにしても、彼らの性格の違いがよく表されていて、ゲイと一口に言っても違うものだな、と知らされた。

片岡礼子がカッコいい。自殺未遂をしたり、精神科に通ったりする女には見えないくらい強そうだ。でも、本当の孤独って、見える見えないじゃないんだよね。