「ブルーカラーによる敗者復活戦」とはまさしくその通り。 デブ、ハゲ、中年といったどこまでもカッコ悪いやつらが決起する姿に、現実世界でイケてない観客（オレ）も否応なしに燃え上がる。

特にキーパー役の彼。 『死亡遊戯』でのドラゴン師匠の雄姿と同じ、黄色と黒のトラックスーツを身に纏い、繰り出す技の数々には逐一笑い、また泣かされた。 （何故ならドラゴン師匠はボンクラにとって神だからだ！）

ダメじゃん、と思ったところも幾つかある。 軽快に勝ち上がっていく前半に対して、最終戦は無理矢理な悲壮感とCGパートを引っ張り過ぎで正直ダレるとか、妻に電話するならせめて伏線に家庭の一コマでも必要だとか、ヴィッキー・チャオが変身するのはOKだけど奇麗になる必要はないとか。

でもまあそんな細かいことはどうだっていいじゃないか！ 「劇終」の文字と共に拍手が沸き（僕もしたさ）、映画館を出た後も普段なら気の滅入る人ごみが苦にならない高揚感。

その足でTSUTAYAに行ったら、チャウ・シンチー作品全部貸し出し中だって。ダメじゃん！