[コメント] ピンポン(2002/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
脇役がかわいそうだぞ。脇役といっても敵とかじゃなくて、卓球部の人たち。笑ったりしょんぼりしたり、怒ったり、また笑ったり。
それで笑いをとろうとしているのかもしれないが、全然笑えない。
つーか、あの先輩達って何年生やの?ペコとかスマイルとかアクマとかって最初一年だったわけだ。その時あの先輩たちは我が物顔で仕切ってた。
けど次の年も居る。しかも同じように。留年?それとも設定ミス?
映画自体は悪いとは思わない。音楽も結構ノリが良いのでまとめて、映像もスピード感があって、そして『マトリックス』意識を冒頭から披露・・・。
大体最近の映画ってなんでそうやって『マトリックス』みたいな時間が止まってカメラが一周するやつばっかりパクるの?芸がないというか、ワンパターンというか・・・。
竹中直人のキャラはいつも通りアホアホなのに、実はかっこいい人だったって落ち。この人も嫌いじゃない(むしろ好き)だけど、もう少しひねってくれよなー。この人いいキャラ出してるんだから、監督がもっともっと引き出してあげないと。
その分メインキャラ達は頑張ってる。
ドラゴンの紳士的で、相手を尊重する態度。ペコのアホは窪塚そのまんま(?)なのかもしんねーけど、まぁこの人は置いておいて。
注目はARATAのスマイル。感情を押し殺して、ただただ冷静にクールに卓球する姿。うまいねぇ。
登場人物たちもそれぞれの思いを胸に卓球というスポーツの上の青春で必死に闘ってるんだ。
今迄見下していたやつが自分より上手になったら?挫折、苦悩、友情。
それぞれの思いが交錯する全国大会。どこにでもありげな雰囲気だけど、俺は好きだな。
そして映像もスピード感あってクライマックスも見せきってくれる。
ただ問題なのは終わり方。全てにおいて中途半端。確かにラストで「結果」を見せたかもしれない。
勝負は全力をつくせだとか綺麗事言っても、一瞬の中の結果が全て。
しかしこの映画の中で必死に語られていた「勝負」。「結果」ではなく「勝負」をラストで描かないのはなぜ?
結局見せたのは写真。しかもスマイルが笑っている。これはスマイルの初笑いの写真と伏線かもしれないが、なぜ決勝を撮らない?
あれではスマイルがペコの足を気遣ってわざと負けたみたいじゃないか。
あのラストで決勝をやって、その「勝負」の中の感情を上手に描いたらもっと一級のエンターテイメントに仕上がったのではないだろうか?
惜しい事をしたなぁ・・・・。
映像・・・5☆☆☆☆☆ 音楽・・・4☆☆☆☆
総合・・・3☆☆☆(充分楽しめたけど、ラストで一気に拍子抜け。きちんと描けボケ!これじゃむかつくぞ)
けど、おまけで4点。。。おまけだよ。かなーりおまけ
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。