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[コメント] 戦場のピアニスト(2002/英=独=仏=ポーランド)

こう言う観方をするのは邪道なんだろうけど、どうしても他の作品と較べてしまう…
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 今年のアカデミー最有力候補の一つにして、カンヌ国際映画祭では最優秀賞であるパルム・ドールを見事受賞した作品。監督らしい美しい映像と、そこで展開される残酷さ、人同士の交流を冷徹な目で見つめて作られた作品だ。

 実際この映画が公開したら、凄い人出だったそうだし、公開後4日で、しかも平日の午前中に映画館に行ったにも関わらず、ほとんど劇場は満席だった。

 で、出来はどうかというと…

 一つだけはっきり言うが、この作品は私には合わなかったと言う事。悪い作品じゃない。良質な作品だとは私も思うのだが、ストーリーが月並みな上、物語に起伏が感じられない。結局何の事はない。主人公シュピルマンは状況に流され、逃げるだけで物語は終わってしまう。監督の思いという者は確かに伝わってきた感じがするが、映画単体として見るならばさほどじゃない。

 ネタそのもので言えば、『シンドラーのリスト』の描写に及ばず、ポーランドを描いたものとしてアンジェイ=ワイダ作品の衝撃的な作品と較べるとあまりにも弱い。ましてやドキュメンタリー『SHOAH』と較べてしまうと…

 如何せん、どれをとっても、他の作品で既にやられてる事ばかりなんだよな。

 これがアカデミーを獲ったとなったら、4年連続で外した事になってしまうのだが…

(評価:★2)

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