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[コメント] ターミネーター3(2003/米)

たったひとつの冴えたやりかた…
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







続編を作るにあたってそれは、結局”審判”を下しちゃうことだったんですね。『ターミネーター2』を作っておいてよくやるよ、という気持ちもありますが、まあ、見方を換えれば「未来は変えられる」というT2の主張に対し「でも(ターミネーターがやってきたという)過去は変えられないのでは?」という、前作で残してきた謎についてようやく決着をつけた、とも言えます。

大作ゆえに崇高にまとめあげてしまった2にくらべ、本作はずっと肩に力の入っていないSF娯楽作になっているのがいいです。各地で生き残った人々から無線が入り始め「そっちの代表は誰か?」と問われた瞬間、リーダーという場に押し出されたことを認め、そしてやがては人類のリーダーにならざるを得ないという運命を飲み込む青年と、彼をサポートすることを無言で「約束する」といって手を握っていく彼女、という楳図かずお作品を思わせるような終末のシーン。ターミネーター(シュワの)が扉に押しつぶされながらジョンに別れをつげる際「また会おう」とかいう台詞は、いわゆる単に気取った別れの文句ではなく、正確に「ジョンを殺しにやってくる時」のことを言っているわけで、これまたかっこいい。

キャメロンも巨大プロジェクトとは別に、こういうのもやってみたい、とちょっと悔しく思ったんじゃないでしょうか?

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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