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[コメント] 踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!(2003/日)

結論から言えば、ビデオ...いや地上波での鑑賞で十分かなと。でも、所詮商業主義のTVムービー、と切って捨てるには惜しい。
ホッチkiss

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 この映画でも随所に登場しているSATの活躍(?)をはじめ、TVスペシャル版、『サトラレ』にも使われる、本広克行監督お得意の「ワンダバダ感」。この感じ、これどっかで観たことあるなぁと思ってたら、ペペロンチーノさんのコメントで御指摘の通り、押井守節だったのですね。これですべて合点がいきました。なんで今まで気づかなかったんだろう?

 「警察捜査モノ映画」というくくりから観ると、TVシリーズからの登場人物の描写に時間をとられ、キーキャラである沖田本部長と犯人グループ像の掘り下げがあまりにもなおざりだったのが悔やまれる。彼女は何故あそこまでキャリアや面子にこだわり、所轄の人間を軽視するのか、しなくてはいけなかったのか。たぶんハリウッドなら「そういう人間だから」で片づけてしまうのだろうが、それでもいくばくかの説明的なシーンは用意するはず。まして邦画なら、幼少時のトラウマだとか、ごく個人的な(例えば恋愛とか)怨恨だとか、なんでもいいから描いて欲しかった。また、憎むべきは犯人達であるはずなのに、掘り下げがないから、どれだけ危険な存在なのか分からず、これじゃ憎むに憎めないよ。青島刑事がいくらニュースで呼びかけたって、どこか知らない場所で起こった直接自分に関係ない事件で、誰かの身内が怪我しても、今TV観ている自分の生活とは全く接点が無いから、とてもわざわざ献血行く気にはなれないなぁ。こんなワタシは冷たいですか?

 ストーリーの縦糸は、

「人間味ある組織」>>>>>「単一目的の個人主義集合体」>「人間疎外の組織」

と、言ったところですか。常日頃、プロ意識希薄な無秩序的組織に身を置くワタシとしては、かなりツボなテーマです。やっぱりこの映画はTVでじっくりと、時間をかけて、小ネタを交えつつ鑑賞するのが吉だなと、改めて思いました。

「2年前の潜水艦事件」ってワタシが知らないだけ?それとも小ネタ?

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ゆーこ and One thing[*] 映画っていいね[*]

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