[コメント] レッド・ドラゴン(2002/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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話は羊の前だが、この映画は羊の後。つまりグレアムとダラハイドの話から、グレアムとレクターの話になっている。勿論興行の事を考えたらそれが正しいし、自分もそれが楽しみだった。ただ原作では、予想外にレクターのシーンが少ない。にも関わらず印象に残るところが凄いのだが、この映画では結構出てくる。つまりレッドドラゴンという題名がついているが、羊たちの前の話(レクター3部作)としかとらえられない。
またレッドドラゴンとは何者かというのも分かりづらい。レッドドラゴンは祖母のことだと思う。そしてダラハイドを自分の死後も支配続ける。なんとかダラハイドもその支配を逃れようとするのだが、そのトラウマが分かりづらい。絵を食べるシーンでもドラゴンのパワーを得る為とも取れる。レッドドラゴンの絵が強烈なだけに、なにか悪魔に取り付かれているようなイメージがあるが、そうではなく自分のトラウマ(=祖母)を何とかして克服しようとしていると思う。
まあ原作は勿論脚本もいいし、豪華な配役に加え各人の演技も良かったので最後まで魅せるだけに、シェフ(監督)の味付けが型どおりで予想の範囲になってしまった。そして映画の視点が最後まで定まらず結局羊の前章で終わってしまったのが惜しい。これはひょっとしてプロデューサーの意向かな?
最後に。あのラストにするなら、原作と違ってまたグレアムを出せるよね?(原作ではボロボロになってる)なら、『ハンニバル』もあんなラストにして続いてもいい様にしてあるので、次回作は是非グレアムVSレクターでラストを締めてくれ!
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