[コメント] キル・ビル(2003/米=日)
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栗山千明でも充分良かったが、俺は今なら宮崎あおいにやらせるべきだと思った。 これは演技とかじゃなくてやっぱ日本製ならロリ系でいくべきだと思うから。 あおいたんが鉄球振り回してパンツをちらちら見せる、これでしょ。 だからすんげえおしい!白い運動靴には結構感心したんだがじゃあそこまでやっておいて パンツ見せないたぁ、どういう了見だ?
その本質を突いているのがアニメのほう。あのやくざの親分の上にまたいでいるセーラー服の 絵はまさに日本純正物。このちょっとした表現のこだわりが「差」なのだよ。
そして最も分かり易い結論としてなぜユマ・サーマンでなければいけないのか判らない、って事だ。 あれは美少女の役だろ。主役は角川のオーディションで1万6千人もの中から選ばれた 昨日までフツーの現役女子高生じゃなきゃいかんよ。 もうアングル的にもしょっちゅうパンツが見える(一瞬)、思わず「映画好きだしタランティーノだし」とか言って DVDを買ってコマ送りで見てしまう、そういう商売しないと。
あと日本の昔風テイストにしたかったらどろどろしたエロスも出てきてほしかった。 戦いに行く前に女(男)の所に行って「一発やる」シーン(ニャンニャンはこのあとの時代だ)。4畳半の部屋で抱き合う 二人。外は雨、ラジオから流れる歌謡曲。シーツをグッと握りしめる女の手と男の手が複雑に絡み合う、 雷ピカ!ガラガラガラっみたいな。
アメリカのシーンは死ぬほど普通のアメリカなのにアニメから急にバーチャル日本。 じつはこのアンバランスさが結構好き。しかも一人目に比べてルーシー・リューが長い長いこのアンバランスさも大好き。絶対調子に乗ったパターンだよな、これ。 しかしこんなの見ると続編はまた死ぬほど普通のアメリカなのだろうか?大丈夫か?こんなに飛ばしちゃって。
もしかしたら今度はメキシコでガンマン対決?そしてその次はロシアでトナカイ対決・・・?
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それにしても日本人も大人になった。あのタランティーノが日本人や日本を舞台にした アメリカ映画を作ったんだよ?彼があこがれてた任侠映画の時代なら 「あのタランティーノが認めた!?世界の栗原千明クン!!」と平凡パンチに載るし(次ページはプロ野球列伝) 「世界公開記念キルビル饅頭(認可なし)」とかバンバン出てたじゃないか。 こういう(うざったいぐらいの)バイタリティどこで失ったかね日本は。
メジャーで一回も打席に立ったことがない人を何の照れもなく「世界の王」と言ってしまう、そんな 脈絡のない自信満々日本を思い出す、この映画。でももっとやれた、タランティーノなら。
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追記
ところで他のコメテの方と後からまとめて読んだら思いっきりパンツネタが被っていた。基本として被らないような内容で独自の視点を目指しているのだがこういう考え方って欧米文化の影響かもしれぬ。
アジアはパクり、パクられ、が基本だもんね。面白かったらブームが去るまでまねをする。そう考えるとタランティーノはアジアのパクリ文化すらも愛している証拠を打ち出したかったのではないか?と思った。
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