[コメント] キル・ビル(2003/米=日)
わははは。マンガだマンガだ。ハリウッド資本の自主映画。もうチャチャを入れるなんて無粋なことは言わずに彼だけには好きなことをやらせてあげよーではありませんか。
タランティーノ言うところの「アジア映画好き」は当初はリップサービスだと思っていた。 しかし世界も注目する彼の久々の新作に、演歌が流れ、ソニー千葉の武士心得が日本語で語られ、日本刀が舞うのを観れば彼が本当に(偏向的な)アジア映画ファンだったことがわかる。
これは「自分の好きな映画へのオマージュ」なんかではない。画面のキッチュさ、21世紀にして妙にずれてる勘違いニッポン、阿吽の呼吸で導入される往年のヒット曲などなど。自分の映画の中に「そのまま」取り入れたかっただけだ。まさにファン、オタクの心境なのだ。彼の好きな映画たちが自分の中でどんどん膨れ、あれもこれもと取り入れたら「こんなんなっちゃった」のだ。
あまりに濃い内容。当初アニメを入れるのはどうかと思ったが、あとから展開されるオナカいっぱいのシーンの連続を考えるとあの時点で一旦気持ちをリセットさせたセンスは買う。ところどころに入る息抜きのギャグも可愛い。ただ、あまりに展開が「神秘の国アジア」なために、これから公開される「Vol2」とのギャップが大いに心配される(笑)。
冒頭の深作欣二に捧ぐ、は義理人情の世界ですよ、まさに。
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