[コメント] スパイキッズ3−D:ゲームオーバー(2003/米)
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この映画、凄いですよ。
ヒールのシルベスタ・スタローン他、大まじめのジョージ・クルーニー、やっぱりヘタレなイライジャ・ウッドのカメオ出演など、キャストが豪華この上ない。加えて、ディミトラ役のコートニー・ジャインズの子供なのに憂いに満ちた瞳がいい!
そして決め手は3−D映像!
3−D映像と言うと一昔前までは、博覧会のパビリオンやテーマパークなどの目玉だった。1985年のつくば科学博では、富士通パビリオンの「ユニバース」で2〜3時間の入場待ちを作り、1990年の大阪花博ではカラー化された「ユニバース2」でまたもや入場者の度肝を抜いた。この富士通パビリオン、コスモドームの全天周から飛び出してくる立体映像の凄さは未だに忘れることが出来ない衝撃だった。テーマパークでは東京ディズニーランドの「キャプテンEO」「ミクロ・アドベンチャー」、USJでは『ターミネーター2 3−D バトル・アクロス・タイム』も人気が高い。
こう言った日常からかけ離れた場所に身を置かねば味わえなかった3−D映像が、IMAXシアターを経て、お茶の間で堪能出来るようになったとは、科学の進歩による恩恵と言うものだ。赤青メガネなんてローテクだけど、何年経っても3−Dは昭和世代にはハイテクなんだ。(参考までに映画館で3D上映された作品には驚くことに1953年製作の『キス・ミー・ケイト』からはじまり、『肉の蝋人形』『謎のモルグ街』『大アマゾンの半魚人』『ダイヤルMを廻せ!』『悪魔のはらわた』『ジョーズ3』『オバケのQ太郎 とびだせ!バケバケ大作戦』がある。)
博覧会のパビリオンやテーマパークではせいぜい20分という尺での鑑賞だったものが、この映画では全体の8割以上の70分が3Dで見られると言う贅沢さだ。
9割がCGで作られているため、その殆どがグリーンスクリーンでの演技。子役もこの難しい撮影に対応し、違和感が全くない。
今後も、既存の映画が3−D化されたり、続々と3−D映画が登場するらしく、3−Dフリークには嬉しい。映画館はもとよりお茶の間でも家族でワイワイと3−Dを楽しみたい。
今回、難を言うとどんなに設定しても自宅のTVでは3−Dがズレていて、3−Dとして100%堪能出来なかった事と、目と頭が疲れること。肝心のスパイ要素がシリーズを経るに従って希薄になって行くこと。なにより、今回のトイメーカーと過去の悪役を含めて、お手手つないで仲良しには閉口したよ。「競争なんて無意味だよ」なんてメッセージは、手のひら返した様に言うセリフじゃないでしょ!?
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