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[コメント] 愛してる、愛してない…(2002/仏)

オドレイ・トトゥがこの役を『アメリ』のイメージを破壊する為に演じていると思われるところがあったのが興味深かった。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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ストーカー犯罪サスペンス版『アメリ』。

前半はオドレイ・トトゥ演じるアンジェリクを軸に話が進行し、一途で思い込みの激しさ故に過激な行動に走るアンジェリクの姿を描く恋愛映画かと思いきや、中盤、話が1番最初に戻り、今度はサミュエル・ルビアン演じるロイックを軸に話が進行し、アンジェリクの執拗なストーカーぶりに苦悩するロイックが描かれるサスペンス映画となる意外な展開。

確かに前半、アンジェリクとロイックの会話シーンがなかったので疑問に感じていたが、これはなかなかのアイデアもの。整合性もちょっと映像的にアンフェアな部分もあるが、きちんと取れている。

この映画で興味深いのはオドレイ・トトゥが『アメリ』のイメージを破壊する為に演じていると思われる点がある。

キャラクターもアメリに近いし、自分だと悟られずに相手を喜ばせるためにイタズラっぽい行動(この映画の場合、どぎつい)をとるところも共通していて、明らかに『アメリ』のイメージを自らの手で破壊しているようにも見える。

特に普段はかわいらしい顔なのに、自主を促す親友を弱みについて脅したり、最後に彼と出会って罵られた時に彼の後頭部を冷酷に殴る時の表情はなかなか恐い。

(評価:★4)

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