[コメント] 28日後...(2002/オランダ=英=米)
人のいない世界の美しさ
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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前半までの展開はかなりのもの。「もしかしたら、スゴイ映画なのでは……」と恐怖すら感じたが、軍隊が出て来る後半の展開は普通。逆に安心した(笑
この映画で最も印象に残ったのは、「人のいない世界の美しさ」。誰もいない草原をノビノビと走る馬の姿は、フランクの言う通り、涙が出る程の美しさだった。よくもそれを、デジタルビデオで表現したなと感心する(“だからこそ”なのかもしれないが)。その美しさは、この世界に人間は必要ないのだろうという事を如実に語っている気がして、呆然とした。
この映画の触れ込みは確か“最も希望に溢れた人類滅亡映画”みたいな感じだったが、逆だと思った。人間の不必要さを感じてしまった私にとってはこれは、かなり“絶望”に近い人類滅亡映画のように思えた。ダニー・ボイル自身、そんな事を意図して作ったのではないのだろうし、最終的に絶望を提示する気なんかはなかったのだろうが、私の心に最後に残ったのはそれだった。話のまずい部分や人間ドラマの部分以上にこの映画の見せた“現実”は辛くて痛いもののように思った。そして、それはこの映画の中で一番“真実”に近い“現実”なように思えてならなかった。 そして、私には新なる絶望が……。もう一つのエンディングがあった事をここで初めて知った……おーーーーいッ!!!卑怯だぞッ!!!『スライディング・ドア』じゃないんだから、一本勝負にしろよ!!!……でも、観たかった……ショック……
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