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★3君の名は 第三部(1954/日)いい加減にしろと言いたくなってきたあたりで大団円。最後は真知子を応援しない人があるだろうか。俗悪ではある。しかしメロドラマの威力を感じたのも確か。つねに最弱者の女性の側に立とうとしていることは褒めなければならない。〆めのセリフも利いている。 [review]寒山拾得[投票(1)]
★3君の名は(1953/日)こんなものに熱狂していた昭和の女性はバカだったのかと怪しまれるが、意外におもしろくもあって困る。ぜんぜん周りが見えていない二人を軸に、ムチャクチャな展開の連続。嫁姑戦争も俗悪だとは思うが目を離せない。これでもかの被虐性が妙な快感をすら呼ぶ。ジェリー, 寒山拾得[投票(2)]
★5暗黒街の弾痕(1937/米)本質的にアナキストであるラングの映画には、善と悪が危険なニアミスを犯す瞬間が必ずある。毒ガス弾の妖しい美しさを見よ!破滅への疾走が放つ生命の輝きを!哀しい自由の歌を!モノリス砥石, 寒山拾得, ぽんしゅう, けにろんほか5 名[投票(5)]
★4天使の復讐(1981/米)たぶん喜劇。『悪魔の毒々モンスター』姉妹編だと思う。自由放任のあげくバケモノ屋敷と化したNYを断罪しているのか、あるいは、こういう形での求愛なのかもしれない。一瞬映る街の夜景が美しく、あの大都会に巣くう救いようのない孤独が鮮やかに浮びあがる。 [review]KEI[投票(1)]
★5ストップ・メイキング・センス(1984/米)ひとつ要素が付け加わるごとに、何かが確実に立ち上がってくる。そしていったん完成するや、音・リズム・動き・照明が一体となって、「意味付け無用」の怒涛の展開。フィジカル面の強度も凄い。ブカブカ服のバーンは舞踏病にかかったお父さんみたいで楽しい。おーい粗茶, けにろん[投票(2)]
★4枯れ葉(2023/フィンランド=独)カウリスマキは勝てそうにない側に賭ける奴で、戦争がおきようが失職しようが、ロマンの方に張るという意思は強固だ。そのダンディズムが古くさいすれ違いメロドラマに息を吹きこむ。今どきタバコをバカスカと吸う映画を撮る非順応主義的態度も称賛に値する。 [review]けにろん, jollyjoker, DSCH, ぽんしゅう[投票(4)]
★4太平洋ひとりぼっち(1963/日)意外に陰鬱なのだが、青春とはそんなものだろう。日本で個人主義を貫けばそうなるしかないともいえる。ひとの話をきいていない青年と太平洋の青。これはやはり裕次郎にしかできまい。ヨットが金門橋をくぐった時、日本の戦後は完成形に到達したと言っていい。けにろん, ぽんしゅう[投票(2)]
★3馬(1941/日)カラーで観たかった(とくに初夏の野外ロケ)。ゆったりした低音部のある音楽を思わせる力強さ。藁と土のにおい。新旧入れ替わる命の厳粛。デコちゃんは野性味があっていいと思うが、真の主人公は東北の風土だろう。散見されるクドい演出に黒澤の影を感じた。ゑぎ[投票(1)]
★4座頭市物語(1962/日)釣りの場面のすばらしさ。世を拗ねた二人の心が通うには、このくらい淡々としていなくては。月夜のつつましやかな告白も心に残る。そもそも構図がピシッとして良い。この頃の市は感じやすい無頼漢で、なんとも言えぬ上等さがある。最後のセリフも決まってる。寒山拾得, ぽんしゅう, けにろん, ジェリー[投票(4)]
★5姉妹(1955/日)古い日本映画をみる楽しさのひとつは、まだ「現代」に染まっていない頃の日本を見るおもしろさにある。明るい働きもので、生まじめな理想家だった人々。家族のように仲のいい共同体。まだ生きている季節の行事。この時代の方が良かったなどとはいわないが―― [review]寒山拾得, ぽんしゅう[投票(2)]
★41/880000の孤独(1977/日)不適格に生まれついた者の悲哀が胸をつく悲惨な話なのに、なんだか笑ってしまう。「ボロアパート鬱屈系」はこの頃の流行だが、青春ものに回収しなかったのは正解。70年代後半の東京についての優れたスケッチにもなっている。塚本晋也『鉄男』の前駆体だろう。ぽんしゅう[投票(1)]
★3ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023/米)もう千恵蔵・右太衛門みたいなものだろう。何をやってもなんか可笑しい。走っているだけで可笑しい。どこぞで見たような話で、大金をかけているとはいえプログラム・ピクチャーの類なのだが、やっぱり見せる。鉄道のシーンをはじめ「活動写真」の楽しさ満載。ジェリー, けにろん[投票(2)]
★4むかしの歌(1939/日)いかにも関西の映画らしい。セリフの掛け合い。滅びゆく旧文化。昔の商家(手摺りのない階段)や運河での荷揚げ(ロケ地はどこ?)など、細部もいい。『花ちりぬ』もそうだが、この監督の撮るものには繊細さ(繊細過ぎる感も有)と気品がある。花井蘭子も◎。寒山拾得[投票(1)]
★5フェイブルマンズ(2022/米)撮影カミンスキーによる光、色彩設計に脱帽。1950年代風の、一見平凡にみえてその実まったく非凡な輝かしい画面だ。スピルバーグは、凡庸な監督が決して所有しないある種の非情さをもって日常の裏側にあるものを取り出し、ただの追憶ではない何かをつくった。 [review]おーい粗茶, けにろん, , 太陽と戦慄[投票(4)]
★5一心太助 天下の一大事(1958/日)朝焼けの日本橋を真っ正面から軽やかに駆けてくる錦ちゃん。「絶望です」と言われてドッと笑う魚河岸の兄ィ連。バカかというくらい晴れやかなのである。インテリがなんと言おうと、かつての日本の一般大衆の理想はこうだったのだろう。そして意外に前衛的だ。 [review]ぽんしゅう, ゑぎ[投票(2)]
★3893愚連隊(1966/日)ふつうなら雑魚扱いの連中を主役にすえるのは、当時、一世を風靡した仁侠映画のヒロイズムへの拒絶・軽蔑なのだろう。そこは買いたいが、ケチくさいものはやっぱりケチくさいので困ってしまう。五条楽園をはじめ、場末の京都の60年代の姿を見られるのは貴重。ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★3シン・仮面ライダー(2023/日)格好いいのは着ているコートだけという困ったヒーローもの。虫になってしまったヘンな人たちがなんだか舞い踊っている、という印象をうける。「シン」と題うつほど突き付けてくるものも感じない。トンネルの場面は目玉しか見えず、ハエの観察をしている気分。DSCH, けにろん[投票(2)]
★4ぼくのエリ 200歳の少女(2008/スウェーデン)極端に深度の浅い映像に儚さは宿る。人間のエゴイズムへの冷たい諦めがこの映画にはある。悪意や孤独のために死んだ心を抱えて生きる人のこの世にある限り、ゴシック・ロマンは不死である。DSCH, 地平線のドーリア, ぽんしゅう[投票(3)]
★3ブラック・クランズマン(2018/米)予想していたよりは楽しかったが、しかしどことなく教師の作った映画という印象を受ける。スパイク・リーは若々しく、自分の頭の良さを社会に対してどう用いるかにも自覚的(少しだけゴダールに似ている)だが、それがおもしろい映画を保証するわけでもない。 [review]DSCH, ロープブレーク, たろ, ペンクロフほか6 名[投票(6)]
★4タワーリング・インフェルノ(1974/米)9.11後の眼からすると甘さはあるが、それでも来るべき世紀の不吉なヴィジョンを先取りしていた。何か悪いことが起きそうだ、という1970年代アメリカ特有の空気感は的中した。ミニチュアのグラスタワーを仰角で映すカットが前衛芸術のごとき不気味さでコワイ。 [review]DSCH, ぽんしゅう, けにろん, 週一本ほか6 名[投票(6)]