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けにろんさんの人気コメント: 更新順(20/142)

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★3仁義なき戦い 完結編(1974/日)お祭り騒ぎの後の衰亡の歴史を綴った後日談的な寂寥。金子という隠し支柱が消えベクトル無き内部抗争の行き詰まり感は3度目の登板の松方や大友役の宍戸への交代によっていや増される。新たに政治結社化する流れが時代の終焉を醸し出し悪くない。緑雨[投票(1)]
★4仁義なき戦い 頂上作戦(1974/日)大局を知らぬ尖兵たちの殺し合いと騙しあいが入り乱れたシリーズの第3部と本4部で描かれる代理戦争の顛末はラストの文太の台詞で祭の終焉とでも言うべき徒労と挫折をもって完璧に締めくくられた。大向うを唸らせる大団円を牛耳る役者魂の相克。緑雨, ぽんしゅう, おーい粗茶[投票(3)]
★42/デュオ(1997/日)メソッドの無限連鎖による緊張感の連続を田村正毅の自然光による優しい撮影が包み込む。それがなければ苦役に近い鑑賞を強いられた。極限の地獄を見たであろう役者2人のドキュメントととも見れるが惜しむらくは終盤の再会のアパートが出来過ぎなことだ。寒山拾得[投票(1)]
★3仁義の墓場(1975/日)倫理道にもとるヤクザ道からさえ更なる逸脱の果てのアナーキズムを描くに深作の話法は規定化された己の実録路線から1歩も逸脱しない。ディープ大阪でのヘロイン地獄にザラついた高感度フィルムとの投入が更にわざとらしい。ゑぎ, DSCH[投票(2)]
★5ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019/米)解体・再構築された時制が連関項目を際立たせ一大叙事詩の態を成し姉妹の間を回遊するシャラメが裏支柱として浮上。次女の自我確立は大叔母・母の生き様を彼方に見ながら悠久の時間軸の中で為されていく。その巨視感は圧倒の美術と衣裳に担保されている。disjunctive, ナム太郎, 水那岐[投票(3)]
★2ジョジョ・ラビット(2019/米)表層的なネタを並べて構築された物語のなかで、価値観を転倒させるのに悶絶するような懊悩が無いまま死んだと聞いて脳内ヒトラー消えちまえっていうガキ思考と作り手が同じ土俵にいるように見える。戦後民主主義を自らの手で勝ち取ってない我々の合わせ鏡だ。disjunctive, DSCH, ペンクロフ, ぽんしゅうほか6 名[投票(6)]
★3モンタナの目撃者(2021/米)破綻は望ましいのだが、やるなら空中分解するまでやってほしい。アンジーを外しきれない枷のおかげで真男前だった彼女の座りは半ケツ状態。トラウマの解消過程も描き足りない。山林地帯の景観とそこでのアクションは新鮮。殺し屋兄弟のキャラも目新しい。おーい粗茶[投票(1)]
★3ちょっと思い出しただけ(2021/日)ちょっと思い出しただけの記憶の断片が時に胸掻きむしったりするけどあくまでそれはちょっと思い出しただけで瞬く間に日々の営為の中に埋没してしまう。そういうアンチドラマな何かを捉える方法論としての倒叙体ならやはり進行形の今と錯綜させる術が欲しい。おーい粗茶, ぽんしゅう[投票(2)]
★3半世界(2019/日)多くのエレメントが投入されるが有機的に構築され新たな何かを産み出すわけでもない。戦場トラウマやイジメ顛末は陳腐で今更。ドラマトゥルギー無視の主人公の行く末は人生そんなもんだが卓袱台返しの感も。そんな男のバカ話を千鶴が脇で必死に支えてる。寒山拾得, 水那岐[投票(2)]
★4巴里のアメリカ人(1951/米)ケリーの鮮やかな部屋での段取り芝居からカフェでのレヴァントゲタリとの競演まで序盤は異業種交流の華やぎ。だが押して押しまくりのラブアタックが成就する過程はキャロンの心の揺らぎが描写不足。18分のダンスでそれが補えたかは疑問。青山実花[投票(1)]
★5しあわせの隠れ場所(2009/米)ヘタすれば鼻持ちならなくなる際どい題材ではあるが、一切脇目を振らない主人公が物語を担保する。そして、その担保を保障するのがブロックのカリスマであり、目力とタイトな衣裳が映画を駆け抜け支配する。オールドハリウッドの残滓の仄甘き香り。緑雨, 中世・日根野荘園, tkcrows, 3819695[投票(4)]
★3ロード・オブ・ザ・リング(2001/米=ニュージーランド)旅の仲間達が、どいう絆で集まり心が結びついていったのか皆目解らないので友情だとか突然言われたって白けるだけ。深みがあるらしいエフェクトも暗さで誤魔化されてる気がする。只、旅の宿や廃鉱の洞窟やミスリルの鎧等RPGの起源に感慨を覚えたのは事実。水那岐[投票(1)]
★5ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ(2021/米)アンドラの声質を寄せつつ尚圧倒の破砕力を持つ歌唱が遥か時空を超えて我がひばりと連結。憑依が捨て身を多元化する。演出は彼女と当局との確執を深押ししない。薬塗れの疲弊の数年間を感情移入抜きで描くそれは優れて今村的な突き放しで開放的。ゑぎ[投票(1)]
★4ウエスト・サイド・ストーリー(2021/米)負け戦をわかってて挑んだ気概は見受けられないが、それでも偉業に泥塗らない程度には仕上げるスピルバーグの活動屋の矜持。魂はビタいち揺さぶられないが愉しめた。増幅された多様性と付加された都市変容などのエッセンスはやってみただけレベルだが。緑雨, おーい粗茶, ぽんしゅう[投票(3)]
★5TATTOO〈刺青〉あり(1982/日)マッチョイズム願望の呪縛に捕われつつ自壊していく男を演じる宇崎がドンピシャすぎる快演。脇の下元渡辺も一種の無常感を漂わせ奥行きを付与する。西岡脚本は犯罪者の生い立ちを究明するに独り善がりな陥穽におちてない。t3b, TOMIMORI[投票(2)]
★5鳥(1963/米)ボデガ湾の美しい佇まいとそこに創り出された架空の街の小学校や漁港や農家や街のパブ等々がパノラミックでジオラマのよう。又、パブのシーンとラストの終末感はヒッチの予想外な抽斗。水面化で滞留する女たちのエゴやジェラシーは災厄により浄化される。ペペロンチーノ, 緑雨[投票(2)]
★5仁義なき戦い 代理戦争(1973/日)代理戦争の傀儡たる腹黒親爺どもの傍らで尖兵として対峙しつつも裏取引を画策し続ける男どものめくるめくカオス。その混沌の後方から現れた梅宮が知らぬ間に中心に居座る役者オーラの至福。シリーズ最高峰。面白くってため息が出る。緑雨, DSCH, おーい粗茶, Myurakz[投票(4)]
★4ひまわり(1970/伊)序盤の笑劇的導入が温いなりに効き悲劇への転調を際立たせる。絶望の中から見出した微かな希望を胸に1人行く異国。沈む気持ちに突き刺さる広大な向日葵畑と煽情的音楽は大向うを唸らせるこれでもか感だ。再会シーンの間の演出こそデ・シーカ最後の輝き。死ぬまでシネマ, 寒山拾得, 緑雨, デナほか6 名[投票(6)]
★4イコライザー2(2018/米)静かに書を読み人々の悲喜交々に心を寄せ道を踏み外す隣人には手を差し伸べるスーパー殺人マシーンに対する愛着はナルすれすれだが好ましい。秒縛りの技斗の放逐も愛嬌で寧ろオープンスペースでの対決が炸裂する終盤の突出する出来は黒澤チックな結実だ。DSCH, t3b, クワドラAS, ゑぎ[投票(4)]
★4剣(1964/日)解ってもらえないからと言って全てを放っぽり出す「美学」を美しいと思う気持ちは正直解らないでもないが、それが国粋主義的に昇華されると極右へと向かう。三隅三島の映画化には或る意味最適者で一切迷いが無い。t3b, ぽんしゅう, ボイス母[投票(3)]