けにろんさんの人気コメント: 更新順(70/142)
人気コメント | 投票者 | |||
---|---|---|---|---|
三文役者(2000/日) | それなりに巧妙な竹中の泰司芸ではあるが素でシンクロしたと思わせる瞬間が確かにあったように思える。波乱万丈とまではいかぬ泰ちゃん人生にセットやメイクに拘泥せぬ緩い新藤イズムで対し自身の作品中心の展開でも手前味噌感が無いのは人徳か。 | 寒山拾得 | [投票(1)] | |
情婦(1957/米) | どんでん返しが巧緻であるだけに止まらない。小道具・大道具への偏執的拘りと演技陣の神懸かりなアンサンブル。ロートンは自家籠中の役を極めつけで演じ映画を文字通り背負うが、それよりもディートリッヒの欧州の退廃を滲ませた奥の深さに参った。 | なつめ | [投票(1)] | |
マネー・ショート 華麗なる大逆転(2015/米) | カレルの調査チームが目の当たりにするサブプライムの最川下の荒廃した宅地や業者とか格付け会社の似非権威の実態が講談的だ。リスクを負ったのだから世界が崩壊して俺が設けて何悪いくらいに開き直って欲しい。彼らの思考は簡単に絵解きできる筈ない。 | t3b | [投票(1)] | |
裏窓(1954/米) | 1点からのアングルのみで娯楽作を成立させるというアイデアを十全に駆使できる完璧な美術セットを手に入れながら慎ましやかなレンズ使いの古典品位。だが、それでも尚滲む出歯亀覗きのアンチモラル愉悦というファクターを取り去ると訴求するものは余り無い。 | セント | [投票(1)] | |
ドクター・ストレンジ(2016/米) | 主人公が女導師と初対面する場面を始め須くマニュアル的なお手軽感が横溢。苦痛や苦労を回避した作劇は作り手の怠惰を皮相的に表出するだろう。『インセプション』もどきな街でんぐり返りは形而上的な何かがあろうはずも無く見るも無残なハッタリでしかない。 | Sigenoriyuki | [投票(1)] | |
新・男はつらいよ(1970/日) | 真面目なさくらが不在の中、擬似寅的おいちゃんおばちゃんがフィーチャーされ、前半のドタバタは破壊力は無いが安定強度抜群。で一方で栗原小巻の可愛らしさは破壊的で、寅のダメージが沁みる。演出の見劣りは感じなかった。スタッフが堅牢だからだろう。 | 寒山拾得 | [投票(1)] | |
男はつらいよ 望郷篇(1970/日) | 渡世人稼業の哀感を描く前段と、後半の東京でのルーティーン失恋譚が各々しっくり調和して完成度と言うならシリーズ中1・2を争うのであろうが、大きな破綻もなく完成され過ぎてる一方突出したものもない。前半の北海道の風情が良い。 | 寒山拾得 | [投票(1)] | |
ロード・オブ・ウォー 史上最強の武器商人と呼ばれた男(2005/仏=米) | 殺戮の加担者たることと家族を思う良識人であることのアンビバレンツを突き詰めるににしては踏み込みが浅く表層に流れ過ぎ軽い。もっと悪魔的にブラックにデフォルメしたジョークとして撮られるべき題材と思う。 | DSCH, 天河屋 | [投票(2)] | |
サボタージュ(1936/英) | 技法の突出はさほど無いがアナーキーな越境感は半端無い。テロルは怨嗟に根差さぬ騒乱目的。不殺のコードは無視で当たり前に木端微塵。夫婦間に信頼や思いやりは皆無で愛情の欠片もない。バレなけりゃ人殺したってええやん。あれ?どっちやったっけ…小粋だ。 | 3819695 | [投票(1)] | |
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016/英=米) | 金と才を惜しみなく注いだ感ある懐旧的NY美術が秀でており、それを徹底的に破壊する。この合わせ技は通り一片の先を行く。はにかみ主役と地味ヒロインを完璧に補完するサブキャラは痒いとこ手が届く配置。クライマックスは『禁断の惑星』イドの怪物みたい。 | 3819695 | [投票(1)] | |
ネオン・デーモン(2016/米=仏=デンマーク) | 後半、構成上の破綻が演出も浸食しグダグダ感が弥増す。持つ者・持たざる者の確執は膨張したジェラシーが憎悪へと延伸した挙句カニバリズムまで行き着くが展開は傲慢。前半の2オーディションシーンのみ突出。カメラの縦横の移動がゾクゾクするほどの肌感覚。 | 袋のうさぎ, プロキオン14 | [投票(2)] | |
アマチュア(1979/ポーランド) | 何かを得る為には何かを棄てないといけない。しかし、男は棄てたものを何時までも忘れることが出来ないのである。痛い映画だが、この頃のキェシロフスキは映画をモチーフとして使ったメタ構造を昇華させるトリッキーなケレンが未だ無く少しく物足りない。 | セント | [投票(1)] | |
男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく(1978/日) | 慎ましやかな人々を描いてこその山田演出は花形スターをマドンナに持ってきて端から届かぬ感を漲らせシラける。SKDの楽屋裏の描写が旅一座的猥雑さを混じえて良いのだが、華のあるべき場面まで泥臭いのでは救われん。武田の起用も少々うんざり。 | 寒山拾得 | [投票(1)] | |
男はつらいよ 寅次郎と殿様(1977/日) | 毎度お決まりの寅の片恋話でもたなくなった果てのアラカン登用としてものり平の絶妙のサポートも冴えてシリーズ中屈指の至芸を見せる爺コンビ誕生と相成った。寅の拗ね様も心地よい論理性を維持している。 | 寒山拾得, 直人 | [投票(2)] | |
男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976/日) | 重心を2つ持たせて成功した例もある(『知床慕情』)ので一概に言えないが、宇野重吉が立ちすぎて太地喜和子のキャラが霞む。そして、霞むには惜しすぎるキャラなもんだから重吉翁が鬱陶しくさえ思えてくる。 | 寒山拾得 | [投票(1)] | |
聖杯たちの騎士(2015/米) | 脚本家を主人公にしながら創作の悩みでなく過去の人間関係にイジイジと拘泥するばかりだが胡散臭い虚仮威しで修飾する。飛行機や地震を弄するハッタリはスコモリフスキー並み。老いて恥ずべき自身の馬脚を現すことは隠匿したまま墓場に行くより好ましい。 | 3819695 | [投票(1)] | |
勝手にしやがれ(1959/仏) | 手持ちノーライトカメラに時間軸無視の繋ぎや既成曲の断片使用に数多の引用など全てはここから始まった起源的価値を剥ぎ取り残るのは青臭い男女の痴話。先駆者は常に陳腐化するの例えから逃れられてるのは結局ベルモンドとセバーグの魅力があるから。 | Myurakz, ぽんしゅう | [投票(2)] | |
ショーシャンクの空に(1994/米) | 屋上でのビール場面でのロビンスの遠くを見る気な微妙な表情の屈託。物語の主役をサブキャラに語らせることでの「説話」味の醸成。キング原作ものの成功した映画化で終わらせぬ素因は曖昧領域のインサートの巧みさだ。それとバストショットのセンス。 | Myurakz, ぽんしゅう, 緑雨 | [投票(3)] | |
ヒッチコックのゆすり(1929/英) | 自業自得やんのモラリズムはヒッチには無くサディスティックないたぶりしか眼中にないのだろう。コスプレまがいに着せ替えさせたりの遣りたい放題だ。冒頭の鏡を使った寄りのダイナミズムは『汚名』を、街の彷徨での幻視は『白い恐怖』の失敗を思わせる。 | ゑぎ | [投票(1)] | |
続・深夜食堂(2016/日) | 有りがち人情話でそれ以上でも以下でもない中3話が尺も力も入る。1・2話ヒロインに馴染みなく見飽きた佐藤や池松と巧マッチ。背負う渡辺の達者と絡む多部ちゃんの地性格の良さ。総じて女優が良いなか薫が受け芝居に徹し心地良さ気。 | セント | [投票(1)] |