[コメント] ワンス・アンド・フォーエバー(2002/米)
この釈然としない感覚はなんなんだろう。
戦争に行く兵隊さんに、家族がいることなんて誰だって知っている。それを描いたからといって、愛の映画なのか?
ベトナム戦争が間違っていたことは、置き去りにしてかまわないのか?
それに、アメリカ人がベトナムくんだりまで戦争に行くことに、どこの家族も疑問をもたずに、神妙な顔つきで家族を送り出すことも、どうもピンとこない。都合の悪いことは描かないで、美しく正しいアメリカ人しか描いてないような気がする…。
まあ、映画の視点としてベトナム戦争が間違っていたことなんて、必要ないわけだから、そんなもん描かなくてもいいのかもしれない。
それなら、大勢の日本人が未だに大間違いだったと、大反省している太平洋戦争を舞台に描いても同じなのだろうか?
と、映画を見ながらいろいろと想像してしまった。
私はこういう映画がOKなら、日本人が同じような視点で太平洋戦争を描いたっていいんじゃないの?と思ったわけだが、それを思った瞬間に「たぶん日本じゃダメだろうな」とすぐに気づいてしまった。
たぶん、「右翼的」とか「戦争賛美」とか言ってケチョンケチョンにけなされるだろう。
で、シネスケでこの映画の評価を見てみると、意外や意外、結構高いのである…。私はますます、釈然としなくなるわけである…。
この映画、これと言ってけなす要素のない映画である。 出てくる兵士は、恐怖と戦いながら仲間のために懸命に戦ってるし、敵側のベトコンのことも一応描いている。出てくる兵士は、白人、アジア系、黒人と均等に描かれている。そして、古き良きアメリカを想像させる”家族”も映画いている。
しかし、その優等生ぶりが私を居心地悪くしているような気がする…。
そして、原題「We Were Soldiers」をあえて別の邦題にしているのも気持ちが悪い。
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