“牛の糞にも段段があるんじゃ”(いやこれは決して｢男のセリフ｣の例じゃないけどね)

映る風景の一つ一つが時代を映しだし、交わされる会話の一言一言にぞくぞくするほどの男気が宿り、不安定なアングルのカメラにきちんと納まる乱闘シーンは、永遠に見続けていたいほどの娯楽性を備えている。今から見れば拳銃の音がチャチだったり、演技がクサかったり、メイクが笑えたりするが、そういうもんだと思って見ればさほど気にならない。登場人物も多いけど、なんとか相関関係を追っていける。映画好きを感激させる嬉しい娯楽作である。

ラストの葬儀のシーンは涙が噴き出た。一般市民をも巻き込み、社会を不安に陥れ、際限なく繰り広げられる血で血を洗う抗争によって、失われるのは誰なのか、何なのか。肩で風切って映画館を出ることのためらわれるこの結末は、シリーズを締めくくる｢完結編｣に相応しい(ような気がする)。

一作目だけはずいぶん昔に見たことあるけど、ほとんど中身忘れた。もう一回全編見なおすぞ！

85／100(01/08/04見)