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[コメント] レヴェナント:蘇えりし者(2015/米)

場面がいちいち神々しい。映像の8割は夜明け・日暮れどき・月夜に撮影されているのではないか。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 あまりにも神々しい場面ばかり続くと、一つ一つの印象は当然ながら薄まります。周囲の環境がそんなに神々しい場合にのみ、物語というものは展開するだろうかと、物語のリアリティというか、ありうべき姿に対して疑いも生じました(薄曇りのパッとしない日にだって物語は動くのではないか、といった意味)。こういう画面を撮影するのに費やされた努力そのものは、是とされなければいけないとは思います。

 さらに言えば、そもそもそんな神々しい物語かい?という印象です。

 息子を無惨に殺された父親の復讐譚という単純な話です。正直言って、息子が殺されるまでの“前段”部分が長すぎます。と言うより、その前段部分で、ディカプリオ演じる主人公の特別な復讐者たる資格が充分に描かれていない。道案内役なのにしくじって部隊を危険にさらしたほか、物語と何の関係もない(としか思えない)熊と争って瀕死の重傷を負い、残った仲間にさらに迷惑を掛けたりしているだけ。私の感覚では、息子を失ったすべての父親は普通に復讐者の資格があります。ですので、息子が殺されるぐらいのところから描き始めてほしかった。少なくとも、物語の発端として、序盤30分ぐらいで収めてほしいです。

 いつも失敗ばかりしているオバケのQ太郎(冗)みたいなダメ親父の復讐譚、として見ると成立するのかもしれませんね。私自身はどうもそういう物語に興味を惹かれないようでした。短く言えば私の好みの映画でないということですね。

 ディカプリオも、本作で特にその存在を活かした輝かしい演技を披瀝しているという感じはありませんでした。彼のキャリアを考えれば、とっくに獲得していておかしくないオスカーを本作で得られたのは嬉しいですね。

75/100(16/05/08見)

(評価:★3)

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