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[コメント] スペンサー ダイアナの決意(2021/英=独=米=チリ)

人の内面に踏み込む描写は定石の範囲内。でも丁寧。愉快痛快な作品ではないが、いろいろ考えさせられる。
G31

 冒頭からジャズ風のクラッシックみたいな?音楽が好みでないのと、人の内面を描く描写が退屈で、少し眠くなります。ただ、奇抜なところは少なく、丁寧な描写。英王室の一員が、どういう境遇で、どういう心理状況におかれ、それにどう対峙していかなければいけないかなんて、普段まったく考えることのないことを考えてみるのに、十分な余白はありました。わが国の皇后様も、夫に裏切られるようなことはなかったはずで良かったと思う半面、表にはなっていないあれやこれやはあったのだろうとかいろいろ考えさせられました。

 クリステン・スチュワートは凄かったです。息が抜けるように吐き出す喋り方とか。気の迷いや気だるさを感じさせる視線とか。雰囲気の作り方がとても上手でした。ナオミ・ワッツの作品(『ダイアナ』)も観ましたけど、凌いでいたかもしれません。他の王室メンバー役含め、そういう楽しみが結構ありました。

 基本的にはダイアナ擁護の立場で製作されていると思いますが、かといって明確な王室批判という立ち位置でもありません。でも僕なんかはやっぱり、こういうのいつまで続くのかな、なんて思わされましたね(不自然の意味)。

80/100(22/10/22見)

(評価:★4)

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