[コメント] 大脱獄(1975/日)
同郷と判った男と女が、方言になる場面なんて良かった。生活感がある。断片は描けても、一篇を仕上げられない人なのかな、石井輝男って。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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健さんは実際に(博多ではないが)福岡県出身。木の実ナナさんは東京の向島出身だそうだが、さすが俳優さん、上手いもんです九州弁。ただ、二人の間に「鍵は外してあるのよ」「鍵は大事にしろ」「鍵は大事にしている」てな言葉が交わされ、意味がわかりませんでした。貞操帯のことなのかな。若松孝二の映画で見たことしかないです。
お袋殺しの尊属殺人犯・文太さんの役どころも確かに意味不明でした。映画としては、まったく描くつもりのない、思わせ振りすらない「銀行強盗した時の金」を理由に健さんになついてくるという。まあ、映画としては、で言うのなら「そんなことはどうでもええやんけ」が答えな訳ですが。(後に続いた台詞は、「金づるを死なす訳にいかんのや。手伝うで」でした)
このエピソードならもう少しいろいろな要素が汲み取れそうなのに。そう思わせながら話は次々に展開する。その分テンポはいい。東宝時代は成瀬に師事し、『おかあさん』みたいな作品を撮りたいと終生夢見た(という)石井の本領?が垣間見られる作品か。
75/100(22/3/9BS放映)
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