[コメント] 真実の行方(1996/米)
僕が映画界の独裁者だったら、本作のローラ・リニーにアカデミー賞をやるけどな。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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だってすごいんだよ。自分はベストを尽くしたのに、そしてそれは効を奏したというのに、裁判には負け、上司の期待を裏切ったことで職を失い、しかも犯人からヘッドロックまで掛けられる。それでも彼女の中には正義を希求する心があって、自分の信じてたことが間違いで、代わりに正義が果たされたことは良かったと思える。こんな顔、どんな表情で演りゃいいんだという話だが、実にそういう表情を表していたもの。ローラ・リニーは素晴らしい役者さんだと思う。美人だし。
演技という点ではエドワード・ノートンも凄かった。人格の豹変とはこういうものかという感じ。こりゃ誰でも騙される。まさに怪演。まあ、精神科医をもそんな簡単に騙せるものなのか、ちょっと疑問はあるが。
リチャード・ギアも良かったよ。ヤクザな弁護士稼業を装いながら、実は真実を追求する気持ちも人一倍強いというお得な役柄。彼ならではのチャーミングな役作りが効果的だったと思う。
ただ、この時期のハリウッド映画は、映画としての驚異とか、観客を驚かせることが主眼で、人間性の真実とか、社会の真実とか、そういうのはどっか行っちゃうんだ。邦題が見事だったなと思います。
85/100(19/5/25記)
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