[コメント] 人情紙風船(1937/日)
悪弊の淵に沈んだ庶民も山中の手に掛かれば、踏み付けられてもへこたれない独特のしたたかさを持った魅力的世界と描かれる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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そして観る者がその魅力にすっかり参った頃、その刹那主義な性質についてはしょせん持続し得ないものと切り棄て、やはり悪は悪に変わりないとばかりに白黒の反転を元に戻す。山中のこのある種の潔癖さに恥じ入りつ、いまだに消化不良で評価を定められない。むろんこの作だけで判断するわけにはいかないが、この潔癖さは京都人ならではだ、とするのは短絡であろうか。
80/100(07/09/27記)
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