[コメント] 麦秋(1951/日)
決して干されることのない手拭いがある。
砂浜を一匹の犬が横切るオープニングから、カナリアの鳴き声にはじまる、朝の凛とした清々しい空気を見事に匂わせてくれる、あの演出。引き込まれないワケがない。
会話は勿論のことだが、あの「空気」、あの切り取り方、その表現が秀逸。あの映画の中の空気を、自分も吸っている気になって、それだけで、微笑んで、哀しんで、愛しく思えるから、不思議だ。出来そうで出来ない技だと思う。
[10.17.01]
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