悪くはないと思う。この映画で＜やりたいこと＞、＜伝えたいこと＞は、メチャメチャ「ワカル」が、如何せん「響イテ」こない。

完全に趣味の問題だが、僕はどうもこういう中途半端にヤサシイ映画は苦手だ。いや、はっきり言って虫酸が走る。特にその後を描いてみせず、トリアエズのイイ話にしてしまい、コッソリ去ってゆく製作者の後姿に姑息な偽善者の黒い影を見る。本当に問題なのはソレカラの彼らなのに。それを描くのが「勇気」なのに。

主人公にしても、こういう中途半端にヤサシイ奴が一番クセが悪いんだよな。いや、本当に趣味の問題だし、我々のほとんどが中途半端にヤサシイのだとわかっちゃいるけれど、やっぱり、こういう映画は好きにはなれない。

余談：アノ演技もどうも好きになれんかったなあ。

〔★2.5〕

[京都みなみ会館/1.2.02]