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[コメント] JAZZ SEEN カメラが聴いたジャズ(2001/独)

「本人以上に本人らしい」と紹介される数々のポートレート。それらを90分のドキュメントを通して「作品群」として見ると「ファニー」という切り口を感じる。つまりそれが…
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







クラクストンという写真家が写真を撮る動機なのだろう。

私の好きな写真家の土門拳も多くの肖像写真を撮っていて、やはりモデルとなった人の決定的な一瞬を撮っているが、クラクストンのアプローチとは全然違う。クラクストンだったら全然違う本質をとり出すのだろう。他人のあるべき姿を表現したものを通して、結局は写真家が自分自身が何者であるかを語っている。映像の中に登場してくるクラクストンは、ほとんどの場合いつでも何か愉快そうにしている。そういう人柄と作品がきちんとマッチしているので面白い。

「同じ道具を使って同じ人を撮るのだから、どうやって違う写真に撮るのかが問題だ」というような質問に対し、クラクストンはこう答える「難しく考える必要はないんだ。(ひとそれぞれ)動機と意図が違うから」。自然にシャッターを切れば、自然と違う写真になる、と答えるクラクストン爺の自然体がとてもかっこいい。

(評価:★4)

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