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[コメント] カサンドラ・クロス(1976/独=伊=英)

建造物に畏敬など感じなくなったのはいつからだろう? 鉄橋を逆光とジャーンという効果音でとらえるカットは、巨大なものに蹂躙される人間を過剰に意識していた70年代らしさが漂う。
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ラスト、天秤の片方だけが墜落し、皿から落ちた豆粒のように描く乗客の殺しっぷりが、またなんとも70年的だ。「踏みにじる」って語彙の、この、「にじる」っていう語感の感じ。大きいものが小さいものを上から押しつぶすんです。要するにパニックものではあるけれど、この映画、徹頭徹尾「権力との戦い」を描いているんだと思います。同じプロットで今リメイクしてみても、こんなふうには描けないだろうな、と思う。

銃をもった瞬間、姿勢があまりにも型になってしまってるリチャード・ハリスには、「学者役? へーっ」と思ったのにやっぱりって感じで、これじゃリアリティゼロです(笑)。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)YO--CHAN[*] ゆーこ and One thing[*] りかちゅ[*]

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