[コメント] 笑の大学(2004/日)
これは演劇作品。
劇を見た故伊丹十三は言う。これは「古典」である、と。然り。 また彼はいう。舞台の奥に浅草が見えた、と。これもまた然り。
このコメントがすべてを物語っているのではあるまいか。 少ない場面転換、固定された場−取調室での会話、これにより場面の外側の世界を暗示する。 まさに演劇の演劇たる所以を十二分に発揮した作品なのだ。劇としての「笑の大学」は。 しかるに、観客の「想像」にゆだねるべき「浅草」やら何やらをワザワザ映像化する意味はどこにあるのか?
本作品の映画化そのものが、原作品のコンセプトを殺しているとしたら皮肉という他はない。
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