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[コメント] イースタン・プロミス(2007/英=カナダ=米)

これは隙のない作品。こういう脚本をクローネンバーグがやることに驚くし、この作家の力量を改めて知らされた思いです。
HAL9000

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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欧州における人身売買の一局面を扱う特異な作品ではあるが、大筋においては極めてスタンダードな構成の脚本。それがこの監督にかかるとクラクラするようなアイデアに彩られたコワい作品になってしまう。もちろん本自体が優れているから彼のような作家が腕をふるう余地があるのでしょう。

やはり特筆すべきはヴィゴのフリ○ン格闘シーンで、役者の年令に相応の枯れ始めた肉体がギリギリのサバイバル劇を展開していくのは、観ていて鳥肌がたつような衝撃がありましたね。本来なら潜入捜査などはもう少し若い捜査官が絵になりそうなものだし、そもそも「50代の運転手」にしてはキレすぎるでしょ。それでもヴィゴでよかったと思うのは、彼の佇まいが作品を通じて良いテンションをもたらしていたと感じたからです。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)chokobo[*] 緑雨[*] 3819695[*]

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