巨大えびにボクシングをさせ、一旗揚げようと奔走する中年男の青春コメディ映画。

えびの造型がチラシの写真より遥かにへぼかったのは詐欺。テレビの特撮番組レベルでみれば、よく作ってあるような気もするが、本物のエビが巨大化したにしては体が短いし、顔の造型も生物という感じがない。また、エビの力を考えたら、あの程度の拘束具ではエビの動きを押さえることは出来ないと思う。それと、エビが敵味方を認識、特に人間を自分の目で見て、顔だけで識別するなんて、ちょっとエビの性質を無視している気がする。

元々巨大エビがリアリティがないものだというのなら、エビにはもう少し意思を持ってもらって、エビが自らの意思でボクシングで相手と戦っていくスポ根ストーリーを展開してもらいたかった。

映画としては結局、見世物興行を舞台にし、動物虐待という問題を絡めた中年男と巨大エビの友情ドラマで終わってしまい、拍子抜け。