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[コメント] モーヴァン(2002/英)

モーヴァンの行動は正直好感が持てない部分もあるが、そこをサマンサ・モートンがあくまでも悪人っぽくなく演じきっていて、妙な色合い映画となった。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







自殺した恋人の財産を散々使いまくり街を出て独り立ちする女性の映画。

この映画の主人公モーヴァンは自殺した恋人の書き残した小説を自分の著作に偽造し出版社に売り込んだり、恋人の預金を勝手に引き出して友人とスペインに旅行したり、恋人の死体をバラバラにして山中に埋めて、自殺した形跡を消すなど、やっていることがサスペンス映画に出てくる極悪人並に悪質。

しかし演じるサマンサ・モートンがそんな主人公を平凡な暮らしから脱け出したい女性として自然に演じているので、悪人っぽく見えない。

主人公のキャラには好感は持てないが、ある意味、恋人の自殺を利用して人生の再出発をしようする女性の姿を描いた作品としてはよく描けていると思う。

ただ、スペインでの旅行中、見知らぬ土地で迷っている時に、友人を置いていって、勝手にどこかへ行ってしまう主人公の姿勢は解せない。帰った時に、もし友人がまだ帰ってなかったら警察沙汰になって、容疑者として疑われたり、下手したら彼女が隠蔽した恋人の自殺もばれてしまうのかも知れないわけで、あえて彼女があんな危険な行動に出た真意がわからなかった。

(評価:★3)

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