[コメント] THE JUON 呪怨(2004/日=米=独)
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日本のホラー映画の配役にアメリカ人を割り当てただけという感じの作品。
随所に『ロスト・イン・トランスレーション』のような異国の地での不安や寂しさに揺れるアメリカ人の心情を描いたシーンがあるが、それが恐怖シーンとマッチしてないので、妙にアンバランスな映画となってしまっている。
オリジナルは観ていないのでわからないが、終盤は若干アメリカのホラー映画風の作りをしてある感じがする。
オリジナルの配役をアメリカ人にしたことで多少無理が生じている。例えば、アメリカ人夫婦があの家を買う理由がどうしても見つからない。夫婦は日本文化に不慣れな感じだし、まわりに外国人が住んでいるような環境でもない。お金がない家族ならば家賃の安さに引かれることもあるだろうが、その後の映像では結構いい家具も揃えているようだし。さらに不自然なのは自分たちはベッドで寝ておいて、母親は布団に寝かせている点。母親にはなぜベッドを買ってやらなかったのだろうか。
後、佐伯俊雄や伽椰子が惨劇にあった家に訪れた者を場所に関係なく襲うのはわかったが、その際に幻覚を見せて小細工している点は幽霊らしくなかった。幽霊はどこからだって入れるのに、マシューの妹スーザンに対し、わざわざ玄関口でマシューの幻覚を見せたりする必要がどこにあるのだろうか。また、介護センターのアレックスを洋子の死体を使って襲わせた理由も不明。
ストーリーは一応整合性はとれていたので、幽霊には、下手な小細工せずに純粋に怨念だけで人を襲って欲しかったところ。
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