海岸で倒れていたところを助けられたポーランド人青年と老人姉妹の交流を描いた映画｡

青年と老女二人の心の交流というよりも､助けたポーランド人青年への老女の恋心が中心に描かれており､ポーランド人青年アンドレアに恋したアーシュラが日増しに彼に想いを寄せる様子や､アンドレアが女画家オルガと親しくするのを見て嫉妬心を抱くところなどが上手く表現されている｡

とはいえ､アンドレアは仮にも命を助けてもらった恩義があるのに､自分のエゴを通してジャネットが弾いていたピアノの中止や､自分の聞きたいラジオを聞かせるよう要求したり､家政婦が仕事の手伝いを求めても嫌々引き受けるところ､姉妹や家政婦を面白半分でからかうところなど､端から見てもかなりふてぶてしい性格なのに､姉妹が親身になって世話を焼いたり､アーシュラが恋心を抱いているところにはどうにも違和感を感じてしまう｡

アンドレアのキャラが魅力的ではないため､最後に姉妹に感謝とお詫びの手紙が届く展開もあまり感動できなかった｡それとアレドレアが元々どういう目的でポーランドから旅をしていたのかはっきりしないのも消化不良だった｡