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[コメント] 我等の生涯の最良の年(1946/米)

この時代の映画としては戦後の兵士の苦悩振りを描いている作品は珍しく、なかなか興味深く見れた。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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第二次世界大戦から帰還した3人の兵士の生活を描いた映画。

戦争から帰還した男達がそれまでの緊迫した危険と隣り合わせだった生活から抜け出せず、普通の生活に馴染めずに苦悩する姿がわかりやすく描かれていて3時間近い作品だが全編、目を離せなかった。

彼らの戦前のようす全く描かれてはいないが、彼らが前線の中で体験してきた死と隣り合わせだった世界とは正反対の町での生活とのギャップが丁寧に描かれていて、下手に戦前の様子を描かなかったことは好感が持てた。

ダナ・アンドリユース演じるフレッドの妻が彼が戦争にいっている間に男を作ってしまったりとか、戦中に手をなくなった事で哀れな目で見られるホーマーとかシナリオ自体はなかなかリアリティがあり感心する部分も多い。演出面でもホーマー役に実際に手がないハロルド・ラッセルを起用したことでよりキャラに深みが加わってる、また彼に対する周りの人の視線がすごいところもなかなか良かった。

ただエピソードとしてはフレッドとホーマーとブレデリック・マーチ演じるアルが中心なのだがアルのエピソードが他の2人よりおざなりなのが気になった。また後半からフレッドとテレサ・ライト演じるアルの娘との間にラブシーンが中途半端に加えられていて少し消化仕切れていなかった。しかし戦後の兵隊の視点で物語を描いていることにはなかなか好感が持てる。個人的にはテレサ・ライトがすごく可愛かったのでもっと出番を増やして欲しかった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)中世・日根野荘園 3WA.C ジェリー[*] 甘崎庵[*] くたー[*]

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