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[コメント] 3時10分、決断のとき(2007/米)

ベン・ウェイド役のラッセル・クロウは冷酷な面を見せつつも、時には絵を描いたり、相手のことを気遣ったりする人間味のある男を巧みに演じていた。
わっこ

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捕まった強盗団のボスを駅まで護送する男たちの西部劇。57年の『決戦の3時10分』のリメイク。

強盗団の親玉、ベンと彼を護送するダンの2人の主人公のキャラクター構築が秀逸。

ベンを護送する過程で、2人は互いに敵対しあいながらも、ある種の信頼感は得ており、旅先で次々に苦難に陥りながらも、協力しながら危機を脱してゆく展開はなかなか緊迫感があった。

また、ベンの性格描写も強盗団のボスらしく、気に入らない相手は冷酷に殺してしまう残忍さを垣間見せることで、彼がいつダンたち護送団に牙を向けるのかという緊張感を持たせることに成功している。

そして、終盤、護送が中止になっても父親としての誇りを息子に見せたいダンの願いに絆され、ベンがダンの手助けをしてしまうところが実に心憎い。まさに、それまで描かれたベンとダンの間の人間関係が一気にここに収束された気がした。

役者としては、ベン・ウェイド役のラッセル・クロウは冷酷な面を見せつつも、時には絵を描いたり、相手のことを気遣ったりする人間味のある男を巧みに演じていた。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)青山実花[*]

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