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[コメント] イリュージョニスト(2010/英=仏)

時代に取り残される奇術師の哀愁ぶりが描かれ、終始、切なさが漂う作品だった。
わっこ

**ネタバレ注意**
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少女と旅をすることになった奇術師の哀愁を描いたアニメ映画。

同じ監督の『ペルヴィル・ランデブー』同様、台詞によるやり取りをほとんど廃し、キャラの動きと表情だけでストーリーが展開する。

奇術を魔法と信じる少女のために、奇術師の主人公が家計を犠牲をしながら献身的に尽くす姿は『街の灯』や『至福のとき』と通ずるものがあるが、この作品の場合、尽くしていた少女が自分に見向きせずに若い男性と結ばれる姿や奇術師を必要としてない街を跡に主人公が1人旅に出る姿で終わり、2作とは違った哀愁が感じられる。

時代に取り残される奇術師の哀愁ぶりが描かれ、終始、切なさが漂う作品だった。

とはいえ、奇術師に着いていった少女は、奇術師のマジックを魔法だと妄信しているとはいえ、自分の欲しい物をもらってばかりで、主人公に対して、いつもされていることへの恩返しに何か物を送ろうとか、少しは生活費を稼ぐために働こうとか思わないのは何か納得がいかない。少なくとも主人公と会うまでは酒場で普通に働いているのだから、いくら主人公の奇術を魔法だと信じ込んでいても、生活するのにお金が必要だということくらいは考えてもいいと思うのだが・・・。

(評価:★4)

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