[コメント] インシディアス(2010/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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超常現象に襲われる一家のホラー映画。
引っ越してきた一家に得体の知れないものが襲いかかってくるタイプのホラー映画というと『悪魔の棲む家』や『ポルターガイスト』など多々あるが、この作品の場合、特定の人物に対して悪魔が憑依することが目的で、超常現象を起こしているという点では『パラノーマル・アクティビティ』に近い。
この作品で素晴らしいのは、往年の幽霊ホラーの作品のオマージュを入れながらも、一家の長男のダルトンがなぜ昏睡状態になったのかを、ダルトンの父親のジョシュの過去の因果関係を含めて、張られた伏線から徐々に明らかにしてる点。それによりジョシュだけが超常現象を体験しないのにも、なるほどと納得できる説得力があった。
また過去に霊媒師によって記憶を封じられたジョシュが自分の母親から真実を明かされ、ダルトンの魂を取り戻すために幽体離脱するという形で再び霊界に行くという展開もヒーロー映画っぽくて良い。
ただ、低予算だからなのか、霊界に行ったジョシュとダルトンに憑依しようしていた悪魔との戦いがあまり盛り上がらなかったのが残念。この辺は同系統のシチュエーションの『エルム街の悪夢 リアルナイトメア』の方が優秀だった。
後、最後は無事ダルトンを奪還したジョシュのハッピーエンドだけで充分。そうでなければ、家族愛が物を言う終盤の展開ぶりが無意味になってしまう。まあタイトルが『インシディアス(狡猾)』なのだから、仕方ないオチなのかも知れないが・・・。
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