コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] バイオハザード ダムネーション(2012/日)

前作もそうだが、ゲームのムービーレベルのCGを長時間見せられるのは、やはり辛いものがある。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







テレビゲーム「バイオハザード」のフルCG映画『バイオハザード ディジェネレーション』の続編。

せっかくの映画化ながら登場するクリーチャーのバリエーションの乏しかった前作と比べると、今回はリッカー、タイラント、プラーガ、ガナードと多数のクリーチャーが登場し、実写映画化作品でも描かれなかった、ガナードにプラーガを寄生されるシーンもあり、多少は見せ場のある構成となっている。

ただ、前作もそうだが、ゲームのムービーレベルのCGを長時間見せられるのは、やはり辛いものがある。CGキャラの造形もゲームに忠実だと考慮して見ても、動きがどうにも不自然な印象だし、表情も人間味に乏しく感情があまり伝わってこない。アクションシーンでやたらスローになるのも返ってゲームっぽさを強調していてアンバランス。

また、見せ場となるシーンも既に他の作品で似たような映像が再現されていて、どうにも既視感が拭えないのも致命的だと思う。例えば、プラーガに寄生されたJDがガナードになるシーンは『遊星からの物体X』っぽいし、エイダとスベトラーナとの格闘も『鉄拳 ブラッドベンジェンス』とだぶるし、プラーガを取り込んだサーシャ(バディ)がリッカー軍団を操って政府軍を討伐していくシーンも『アローン・イン・ザ・ダーク』と似ているし、終盤の大統領府前でレオンとサーシャが2体のタイラントと戦う展開も『バイオハザードV』でも2体の処刑マジニとの似たようなシーンがあったため、あまりインパクトが感じられない。

ストーリー的にも、生物兵器のB.O.Wを利用した女性大統領の陰謀を阻止しようとする展開も、結局、前作の薬品会社から共和国の政府に変わっただけで、あまり捻りが無いのも残念。

今回の映画の唯一の見所は終盤のサーシャの操るリッカー軍団とタイラントとの死闘。何度もタイラントに無残にやられながらも、懸命にタイラントに何体ものリッカーが向かっていく姿はかなり健気で、クリーチャーながらどこか愛着が湧いてしまった。

(評価:★2)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。