モデルで女優のドロシー･ストラットンが恋人のポール･スナイダーに暴行を受けた後､殺されるという実在の事件の経緯を描いた映画｡

ドロシー･ストラットンやポール･スナイダーの関連人物のインタビューを挟みながら実録ドキュメンタリーのようにリアリティある映像で描いている｡

ポール･スナイダーの人物描写はドロシーへの嫉妬心や金への執着心など傲慢でふてぶてしい態度ぶりが上手く描かれている｡

ただこの映画､ポールの実像とは対称的にドロシー･ストラットンの実像がほとんど描かれていない｡彼女がなぜポールと交際しようと思ったのか､なぜハリウッドで芸能活動をしようと思ったのかなど､彼女の心情が伝わってこない｡

映像的にも途中で何度もドロシーを殺した後のポールの様子が割り込み､ラストで彼がドロシーを殺し自殺するシーンの衝撃度が少なかった｡