[コメント] ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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狂人カップルの殺人ロードムービー。
殺害シーンでのスローモーション、過去の経緯をコメディ調の海外ドラマ仕立てで流す回想シーン、流れる血による竜のアニメーション、テレビ中継映像とクラシック映画の合成、車のバックで映される凄まじい残酷試写など監督の個性が色濃く出た映像が目を引く。
確かに映像は面白いが、この映画いかんせんストーリーにリアリティがない。死刑になってもおかしくないカップルを煽ててヒーローに仕立てるマスコミとか、それに従う市民、厳重注意の殺人犯を囚役させてる刑務所の所長が呑気なところとか、刑事がなぜか死刑囚とセックスしようしたりとか納得の行かない展開が多い。
さらにこのカップルが警察に捕まるまでのストーリー展開は特にくせのある映像を挟んで延々と話が続くので次のストーリー展開に対し期待感がもてない。後半の刑務所から脱走シーンは過去のいろいろな映画の要素をゴチャゴチャにした感じで返って展開は雑。ラストも含め、全体的にバイオレンス映画というほどのエグさも爽快感もなく何を期待しても消化不良。キャラもミッキーとマロリーが狂人の設定である分、残酷な行動にでてもまだ許せることを除けば他のキャラは別に狂人的な性格でなくてもいいので好感が持てない。
映画としては大衆映画に慣れてる人ならともかく監督のくせのある映像に段々腹が立つと思う。
ただ、マロニー役ジュリエット・ルイスとミッキー役ウッディ・ハレルソンの狂人ぶりは徹底していて非常によかった。
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