[コメント] アリーテ姫(2000/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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自分の生き方を見出そうとするお姫様のアニメ映画。
途中までは方向性のつかめない話だったが、中盤で主人公が魔法使いボックスによって魔法をかけられアジトまで連れ去られて地下室へ幽閉され、かけられた魔法による人格と本来の人格とが葛藤する展開となり、このまま主人公が自問自答をし続けるだけの展開で終わるのかと心配したが、その後は自らかけられた魔法を解いて自分の生き方を見つける主人公のアリーテ姫の成長が描かれ、多少はメリハリのある展開となった。
しかし、115分とそこそこ長い作品なのに、そのほとんどがアリーテ姫とは全く関係ない、魔法使いボックスのエピソードばかりで、終盤でアリーテ姫がようやく自由の身になって初めて本来の目的であった自分の生き方を探し出すという展開になったのに、あっさりと生き方を見つけてハッピーエンドという終わり方はいただけなかった。せっかくアリーテ姫のキャラ設定を序盤から構築させていったのだから、もっと早い段階で彼女を自由にして、様々な街を点々して行きながら自分の生きる道を探す展開した方がキャラの成長が感じられてもっと感動できる話になったように思う。
またこの作品は長い上映時間にも関わらず不必要な部分が多すぎる気がする。特に序盤で城でのエピソードを不必要に描きすぎ。ボックスがアリーテ姫をさらってからも特に方向性はなく、だらだらとボックスが暇だの言っているところを描いている。そんなことを描くくらいなら、もっとボックスとアリーテ姫との接点を描くべきだったのではないのだろうか。序盤に登場した魔女や魔女がアリーテ姫に託した指輪の存在も何か中途半端だったし・・・。
アリーテ姫が自由になってからも、映像的には特に盛り上げようという雰囲気もなく、結局この作品はアリーテ姫の新たな人生の出発を普通に面白みもない描き方で終わらせてしまっただけという感じがする。
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