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[コメント] 黄泉がえり(2002/日)

タイトルからしてネタばれなんだから、ひねらなければ良かったのに。というのが素直な感想。(ものすごくネタバレ)
BRAVO30000W!

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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「あまり期待しないで観た」作品は、大概「イメージ通り」かそれ以上、つまり「予想以上に良かった!」となる私だが、この作品は久しぶりに更にマイナス評価を下してしまった。

他の数多の甦り作品と比べることが愚の骨頂であったり、役者の演技云々も最終的にはカット割やカメラアングルの影響もあるので語る意味がないのもわかった上で、敢えて言わせてもらえば「ひねらなければ良かったのに」というのが素直な感想である。

冒頭数分で竹内結子の乗った車の正面にトラックが走ってきた段階で、彼女も黄泉がえりの仲間入りするところがバレバレで、それを観客がわかった上での演出なり物語運びをするのならともかく、かなり中盤以降までその話題に触れなかったのもさることながら、そのネタのバラし方も、その後の画の見せ方も全くと言って良いほど効果的な見せ方をしていないのに苛ついてしまった。あのトラックのシーンを削っていれば、3.5くらいにはなったかもしれない。

もともと『異人たちとの夏』のように死んだ人が生き返って、また再び消えてしまうという話には弱いのだ、私は。それはもうネタがわかっていてもオイオイ泣いてしまうのだ。そんな私がこれっぽっちも泣けなかったのだ。既にタイトルからしてネタばれ的な要素が強い上に、公式サイトにはかなり突っ込んだところまで物語の内容を公開しているのだから、竹内結子のくだりは最初からあからさまにバレバレの状態に見せるか、なくすかのどっちかにして欲しかった。

唯一の見所は延々と続くRUIのコンサート・シーン。これまたいつもなら延々と続く歌のシーンには難色を示す私が、このシーンに対しては苦もなく見続けていられたのが不思議だ。柴咲コウの歌の魅力や歌っている姿が魅力的というのもあるだろうが、バックでキーボードを弾いていたのが『仮面ライダー555』でこれまた死人(オルフェノク)の親玉を演じている村井克行だった、というのもあるかもしれない。

今回も竹内結子はキュート全開で、見ていて飽きなかったし、脇役陣も個性派揃いで、特に甦った兄のエピソードは良かったのだが、それをもってしてもこの映画は楽しめなかった。いっそあの兄弟を主軸にした話にすれば良かったのに、とすら思った。そしたら号泣必至だな。山本圭壱かなり良かったし。

(評価:★2)

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