かつてジャ・ジャンクー監督は恐ろしいほど長回しを多用していた。2人が会話しているシーンでも切り返しではなくパンの連続を選択するほどであった。しかし本作ではごく普通の長さのカットばかりである。前作『世界』でもすでにその兆候は見えていたが、あの作品はともかく、三峡の現在を撮るという題材においては、長回しこそがピッタリの手法のように思うのだが。