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ジェリーさんの人気コメント: 更新順(30/59)

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★3マルクス兄弟珍サーカス(1939/米)三兄弟が単独で芸を披露する割合が本作品では大きいが、シリーズを見る限り彼らが相互に絡んだボードビル色の強いギャグの方が圧倒的に面白いので(本作でも小人の部屋のシーンが一番だ)、残念ながら本作は高い点にはならない。ただし、それでもハーポとチコの器楽芸は凄い。りかちゅ[投票(1)]
★3夏時間の庭(2008/仏)家族といえどもその構成員一人一人が孤立して在ることの不可避性が、後のカットが前のカットを追い出していくような切り詰め気味の編集(動きは見事に繋がっている!)と色彩設計(コバルトの効いた緑色)で卓抜に表現されている。感傷が溢れすぎないのが良い。 [review]moot, 煽尼采, 3819695[投票(3)]
★5晩春(1949/日)前作と一転して夢の如き中流家庭を舞台に「娘の結婚」にはじめて取り組んだ小津監督の本流作品の1号。原節子に変質的な「父親フェチ」を感じ取った人もいるはず。けにろん, kiona, セント, tredair[投票(4)]
★4トップ・ハット(1935/米)ダンス・勘違い・恋の駆け引き−この手の映画は完全に絶えた。それにしても、アステアのダンスを迷惑がるというのも贅沢な設定である。りかちゅ, はしぼそがらす[投票(2)]
★3トゥルー・クライム(1999/米)殺人事件の真実の追及という主筋が他愛なく、記者や犯人の家族との関係の描写がむしろ細かいというのは、映画における整理と集中の好例ではあるが、安易なジャンル分けを許さずどこにもないポジショニングをめざすという気負いがやや鼻につく。緑雨[投票(1)]
★3カティンの森(2007/ポーランド)事実しか描かないという意志の強さが、灰青色の支配する画面の硬質の画調によって保証される。役者の抑制的な演技も決して奇をてらうべきテーマではない覚悟から生まれる謙虚さからか。しかし何千人もの死を徹底的に再現した結末には「抑制的演技」すら抑制する迫真の演出が用意されていた。水那岐[投票(1)]
★5丹下左膳餘話 百萬両の壷(1935/日)被写体が動くことにより映画の価値が生まれるという生無垢の基本原理が全ショットであらわである。とにかく佐膳と子役と壷がよく動く。この動きを動きとして面白く見せるのに不動の被写体があえて取り込まれている。それが女達で、この静と動のずれが上等のユーモアを生む。ぽんしゅう, 3819695, 緑雨, Myurakzほか5 名[投票(5)]
★4河(1951/米=仏=インド)河のほとりから階段をおりて河に入る。ほとりに佇むことは許されない。片足を失った退役兵にも、家族を失った姉妹たちにも河に入るべきときを自ら考え自ら実行すべきときが確実に訪れる。「受け入れる」ことの大切さが圧倒的な画力で静謐に主張された作品。 [review]ナム太郎[投票(1)]
★4ペーパー・ムーン(1973/米)モノクロを意識した初めての作品。映画のストーリーと関係なく、見ている間中、柔らかな光を顔に浴びている自分を感じつつ、映画が日光浴であることを悟った至福の時間。煽尼采, ナム太郎[投票(2)]
★5キング・コング(2005/ニュージーランド=米)女を最後まで守ろうとする姿勢において彼は人間の2枚目スターと何一つ変わらない。アメリカ映画の原理を完璧に体現した至高のキャラ。密林と摩天楼とで二度にわたって表現されてもなおマンネリにならない高低と落下の表現は空前絶後。空を飛ばぬ生き物ゆえにスリルが増す。空イグアナ[投票(1)]
★2白い恐怖(1945/米)登場人物はイングリッド・バーグマンを除き感情移入できない人ばかり。みな、ふくらみが感じられず現実感が足りない。とりわけグレゴリー・ペックの魅力のなさが致命的。とても映画の世界に乗れません。けにろん[投票(1)]
★5緑色の髪の少年(1948/米)スーパーマンといいバットマンといいスパイダーマンといい、アメリカ映画においては孤児たちが主役となるとき、選ばれた能力をもつ「無徴」の者だけが採り上げられてきた。1948年という時代において、選ばれなかった「有徴」の孤児を採り上げた本作の視点は驚くばかりに独創的だ。 [review]3819695[投票(1)]
★3ケイン号の叛乱(1954/米)話の組み立てにいい加減なところが無く、好感が持てる。超人や極悪人を出すことなく、通常大きな組織なら必ずいるであろう人物同士の関係が精密に誠実に描かれている。描くべきテーマに沿って、きちんと演じて見せた俳優陣たちに敬意を表したい。YO--CHAN[投票(1)]
★5秋日和(1960/日)監督ご本人も「『晩春』のよう」と指摘している映画であるが、ここでは娘の怒りの矛先を親だけに向けさせてはいない。二人の娘をここでは用意し、一人は親に、もう一人は親子を取り巻く社会(小さいがそれは社会だ)と対決させているところがこの映画のオリジナリティ。 [review]chokobo, 煽尼采, 牛乳瓶, 青山実花ほか7 名[投票(7)]
★4悲しき口笛(1949/日)戦災孤児として登場する美空ひばりの「異類」としての存在感は、もうひとつの「異類」であるゴジラに匹敵する。とにかく異形だ。ゴジラの背中の光る背びれ同様に、彼女の体からは紫色のオーラが放たれている。青山実花, りかちゅ[投票(2)]
★3レネットとミラベル 四つの冒険(1987/仏)ディベートを即興的軽喜劇にするというモーツァルト的知性と感性が第2話〜第4話を貫く。二人の主要人物の描き分けが話し方、倫理、行動、衣服あらゆる側面で丁寧に徹底されているが、多くの映画がこれを実現できないでいる。第1話の超越的美しさには言葉もない。kaki[投票(1)]
★3陸軍中野学校(1966/日)愚かしいばかりの忠臣達を戯画として描きたいのか、悲哀と共感を持って描きたいのか知る手がかりすらなく、我々見る者はどこを切っても掘っても湿りを帯びた画面の表層を滑走するだけ。この映画に人間は登場していない。だからと言ってつまらないわけではないのだ。けにろん[投票(1)]
★4ダイヤルMを廻せ!(1954/米)有名な舞台劇の映画化だそうだが、オーソドックスに舞台劇を再現しているように見せながら、なんと映画的なショットに満ちていることか。ダイヤルをまわす指の大写し。グレース・ケリーの鍵の光。また、刑事役に扮したジョン・ウィリアムズ が実にうまい。 けにろん, 煽尼采, くたー, 茅ヶ崎まゆ子[投票(4)]
★4マルクス兄弟デパート騒動(1941/米)ワンカット撮りのボードビル芸から、仕掛けとワイヤに依存する映画の芸への転換は、マルクス兄弟の奥底を浅くした。そしてどこか『モダン・タイムズ』の影響を感じる。それでもグルーチョの荒唐無稽の言葉遊びやチコとハーポの器楽遊戯は瞬間風速的なすごさを保っている。3819695[投票(1)]
★4満月の夜(1984/仏)分析的だけれど理屈っぽくない、皮肉っぽいけど意地悪にならない。どこかにやさしさも漂う。ナチュラルな照明と、比較的長めのキャメラ回しと、クローズアップ撮影の節約と、俳優さんたちの仰々しさのない演技が、この映画作りのポイントとなっている。けにろん[投票(1)]