[コメント] フック(1991/米)
イノセンスを喪失した後の「男」そのものだった、このピーター・パンとスピルバーグ
「無邪気」であることが求められるファンタジー、しかし当然のようにその「無邪気さ」を失っていくのが大人になることであり・・・だれもが成長し「成熟」していくのであり・・・うんぬん―そんな「シナリオ通り」の分析は、この映画のスピルバーグには不必要だし、むしろそんな分析こそが「無邪気」すぎる。
「いい大人」になったピーター・パンと「いい大人」であるスピルバーグが、それでもなお「無邪気であれ!!!」と無防備に叫ぶ『フック』は、ファンタジーではなく、「早熟であることが求めれられる現代」の切実な寓話であると思う。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。