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[コメント] 幕末残酷物語(1964/日)

ノーメークの大川橋蔵が熱演
お珠虫

配役を知っていなければ、主人公の江波が大川橋蔵とは気づかなかっただろう。 それは、大川橋蔵が素顔だから、という理由だけでなく 彼の演技力の賜物でもあると思う。

普段の粋な江戸っ子とは異なり どちらかというと野暮ったい青年、江波。 狼たちの群れの中で、おどおどと怯えながら やがて、狼の一匹へと変貌していく。

娯楽時代劇の衰退とともに新しい役どころに挑戦しようとした大川橋蔵。 この作品での熱演が示しているように、実力波俳優の素質は十分に持っていたと思うが、 ファンがそれを許さなかった。

結局、映画を去り、銭形平次を続けること約18年。 50代も半ばにさしかかって、ようやく銭形平次を卒業し これから、というときに亡くなってしまったのは残念。

(評価:★5)

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