[コメント] スパイダーマン2(2004/米)
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正直、アメコミって興味がないのだがこの連作を見るとだんだんそそられてくる。何でかって言うとサム・ライミがこれだけ情熱を込めてるんだよ?多分こういう人が情熱を燃やして実写化してるんだから原作も面白いんだよ。
というわけで、スパイダーマンのサイトを探した。そこで解ったのは「息が長ーーいマンガ」って事だ。始まったの俺が生まれる前じゃないか。まあ、そういう中でのドクター・オクトパスの活躍って本当に一部なんだな。映画しか見てないとグリーンゴブリンとオクトパスしかいないってかんじだが。その点を考えるとサムライミからしたらまだまだ語り足りないだろう。巨人の星で言ったら電柱にボールぶつけて川上ビックリって辺りじゃないだろうか。誰でも知っているこの名シーンをもし映像化する権利を手にしたら?と考えると彼の情熱がよく解るはずだ。スパイダーマンのスピード感、重力、鉄やコンクリートの硬さが半端ではない原因はそこら辺だろう。
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ところでこの映画の主テーマである「俺がやらねば誰がやる」。こういうコミック見て育ったアメリカ人の良心を垣間見る思いだ。 今、現実世界はアメリカ流の正義に映画の中でもあったマスコミ主導の総バッシング状態だ。アメリカという国は実際は年がら年中 自分の正義を振りかざしてきたわけではない。何度もパーカーの様に「自分がわざわざやることはないんじゃないか?もっと自分本位に 生きよう」と世界ヒッキーをしてきた歴史がある。主人公の心の揺れは実際はアメリカの心の揺れでもあるだろう。原作’60年代だし。
ライバルが強力で警察(国連)が全く役に立たない。ならば超常の力を持った自分がやらねば世界はどうなる? これがアメリカンヒーローの本質だろう。強力な敵に同等以上の超人が何故か(日本人の為に)命を賭けてくれるウルトラマン(米軍)を ヒーローとした俺の世代とは根本から価値観が違う。
現代のNYなはずなのに登場人物たちがパーカー以外もレトロな雰囲気を漂わせているのは原作のせいだろうか、意図的なのだろうか?そこが不思議(不自然)な映画であり実は一番気に入っている部分でもある。
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