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[コメント] 亡国のイージス(2005/日)

俳優が軒並み熱演している。音楽も映像も真剣だ。熱い。その割りに彼らの下半身はパンツ一丁の様なマヌケさが目立つのはどうにかして欲しい。
torinoshield

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







とにかくはちゃめちゃです。言い換えればめちゃくちゃです。韻が似ているから使いました、すいません。

政治の何が麻薬かと言うとですね、こういう世の中にしたい、というイメージがとにかく誰でも鮮明なのです。鮮明だから全く迷いが無い。ミズポタンですら迷いがない。

で、その迷いの無い完璧な世界を創造する為に「噂でも」「捏造してでも」「平和主義者を騙ってでも」敵対する相手を倒そうとする。だから「」の様な事ばっかりやっている政治家や新聞社が単なるバカかというと案外そうでもないのだ。詰る所その先の理想郷の為に彼らは「笑える」行為をやって俺の日記にその行動原理を書かれるわけだ。

ところがだね、この映画に出てくる人達には明らかに迷いがある。もうこの時点で政治モノとしてダメだな。嘘っぽいもの。

両者全く譲れない、つまり「話し合い」では絶対解決出来ないのが政治の対立モノだ。政治は話し合いだ暴力反対という輩と話し合いで解決した事例がほぼないのがいい参考になると思う。

結果として相手を世論的に抹殺するまで延々と続くのが現実で唯一それっぽかったのが中井が演じる北の革命者だ。彼は最初から最期まで迷いがないでしょ。あれですよ。

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この映画の中で専守防衛に関する話がやたらと出てくるが真田が言った「撃つ時に一瞬でも考えるだろう」は人間の感情を誰でも持っているものだ、というのを前提にしている。しかしそれは希望であり、上記の様に完璧な理想郷を描いちゃってる政治家はそれが例えミズポタンであろうが迷いは「全くない」。最後に理想郷を築けば途中、海上自衛隊の船舶を一隻沈めてその家族、特に子供に一生忘れられない恨(ハン)を残そうが問題はないのだ。それだけの価値が理想郷には「ある」。…らしいのだがいい加減にして欲しいと思う俺だ。

その理想郷とやらは日本を犠牲にしてまで達成する価値はあるのか。ねえだろ。それが冒頭から気持ちを深く入れられない主要因であるのは間違いない。

それよか築地の高級マグロを平壌に送らない事だ。それが真の革命ってもんよ。革命って案外安かったりする。

(評価:★2)

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