コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 借りぐらしのアリエッティ(2010/日)

何を伝えたいのか。「何も伝えたいものがない」多分これが主題
torinoshield

ここ数年、TVアニメなどを頻繁に見ている。深夜枠で低視聴率(そもそもレコーダーに予約するし)な事を逆利用しゴールデンタイムのお笑い+韓流+低予算+高視聴率で何とかしなければならない連中をあざ笑うがごとくな当たり外れの作品が多いこと多いこと。

このアニメ枠から外れているのがジブリだとすると彼らは高視聴率+高予算+高評価が求められる。要は普通のアニメ会社みたいな事が出来ない。

これが大きな足かせとなっている。斬新な企画、魅力的なキャラ、豪華な声優陣、新進気鋭の脚本家などが最近のアニメのメインだとするとこれらをジブリが取り入れる事は恐らくかなり抵抗がある。この結果がノーマルな企画、極めて普通なキャラ、無名か声優ではない声の配役、老練な脚本となってくる。

深夜アニメが加点の原理でどんどん押してくるスタンスとするならジブリはそれらの加点要素を一切排除した作品で勝負しようとする。滅びゆく種族に焦点をあてた作品は沢山あるがこれほど教条的ではない、というか何も主張が感じられない作品も稀だと思う。アメリカでイルカや鯨が漁師によって殺される映画を中立的立場どころか何も考えずに淡々と作品にしたようなものだ。いや、もしかしたら極力中立的立場にたって鑑賞側に一切を委ねるという意味かもしれないが。

映画館で見終わった後に考えたのは近くのつけ麺専門店はまだ開いている時間かどうかだった。悪い意味で何も残らない作品だったと思う。

(評価:★2)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)水那岐[*] 立秋[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。