これがアメリカ映画だと旦那マイケル・ダグラス・奥さんデミ・ムーア辺りで死闘を繰り広げる夫婦、ファミリーでの巨大会社経営、陰謀渦巻く政界を巻き込んだ一大スペクタル社会派アクション映画になる。多分FBIやホワイトハウスまで出張ってくるし攻撃的ヘリコプターや狙撃手、サイバーテロ犯まで出てくるだろう。

日本であれば一族の血縁関係に語るのもはばかられるような恐ろしい秘密があった、というのを土壇場で私立探偵がネタバレするレベル。

つまりここで言えるのは各国においてこだわるポイントは結構バラバラだという点だ。アメリカは夫婦だろうが裁判で勝つのが至上主義であり日本では世間体である。じゃあフランスはどうなのかと考えるに情＋社会的ステータスの中間での勝利を目指す国って辺りだろうか。フランスが共産主義につくのか資本主義につくのかでフラフラしていた時代を喜劇にするのが趣旨だったとするならだが、米ソの核兵器による冷戦をこんな軽い気分で翻弄していた（フランス＝奥さん）のかと改めて呆れるわけだが…。日本人的に言わせてもらえば米ソよりも息子の血縁関係は結局どうなのよ、ってのが大問題なわけで。